大学4年生の卒業旅行で、友人と2人、ヨーロッパを約2週間周遊しました。パリからフランクフルト、ミュンヘン、チューリヒ、ミラノ、リヨン、バルセロナへ。都市間の移動にはユーレイル グローバルパスを使いました。
海外旅行に不慣れだった私には、国が変わるたびに切符の買い方を調べることが少し不安でした。出発前に移動手段をまとめて準備できたのは心強かったです。
一方で、購入後は「アプリにパスを追加したけれど、有効化って何だろう。チケットのバーコードはどこにあるんだろう」と戸惑いました。
この記事では、まず現在の公式案内をもとに乗車までの流れを整理します。その後、実際に鉄道で回って良かったことや、途中で起きたハプニングを振り返ります。なお、飛行機や個別の鉄道チケットと厳密に価格を比べたわけではありません。
私が使ったパスと、保存していた商品画面の違い
実際に使用したパスの画面から確認できる内容は、次のとおりです。 項目実際の利用済みパス画面 商品名Eurail Global Pass 年齢区分Youth 種類Flexi Pass:2か月以内に10日利用 等級2等 画面上の有効期間2024年2月24日~4月23日 パス本体の支払額購入明細未確認
私は出発2日前に購入したと記憶しています。ただ、保存していた商品画面には「15日間・393USD」と表示されている一方、利用済みパスには「2か月以内に10日利用」と表示されています。
前者はカートへ追加する前の商品画面です。そのため、393USDを実際に使ったパスの支払額として記載することは控えます。

保存していた旧Eurailの商品選択画面。「15日間・393USD」は表示例で、実際に使用したパスや支払額を証明するものではありません。

2024年に実際に利用したパスの記録。「Flexi Pass: 10 days within 2 months」と表示されています。氏名とパス参照番号は隠しています。
ユーレイルパスは、対象となる各国の列車などに使うパスです。「ユーレイル専用列車」が走っているわけではありません。現在のパス選びでは、訪れる国、列車に乗る日数、フレキシ型か連続使用型か、1等か2等かを確認します。
【2026年9月時点】購入から乗車までの流れ
私が最初につまずいたのは、購入・アプリへの追加・有効化・列車の登録・チケット表示が、それぞれ別の操作だと分かっていなかったことです。
以下はモバイルパスの流れです。アプリ更新などで表示文言が変わる場合があります。操作の順序はInterrail公式のモバイルパス案内でも確認できます。
STEP1|旅程に合うGlobal Passを選ぶ
公式サイトのGlobal Passページで、居住国、パスの期間、旅行日数、年齢区分、等級を確認します。
複数都市を回るからといって、連続使用型や15日間のパスが自動的に合うわけではありません。まずは、実際に列車で移動する日を数えると選びやすくなります。

2026年9月の商品選択画面。Youthと2等を選ぶ欄があり、座席予約料はパスに含まれないと表示されています。
STEP2|内容を確認して購入する
利用者情報、選んだパス、通貨、総額、変更・払い戻し条件を確認して購入します。座席予約が必要な列車では、パス本体とは別の手配や料金が発生します。パスを購入しても、予約必須列車の座席が確保されるわけではありません。
【画像④:IMG_1004.webpを挿入】

2026年9月の旅行者情報入力画面。下部の830ユーロは撮影時に選んでいた条件の表示で、すべてのパスに共通する価格ではありません。
公式サイトにはログイン画面もあります。ただし、サイトへのログインは、Rail Plannerアプリでパスを有効化する操作とは別です。

2026年9月の公式サイトのログイン画面。パスの有効化画面ではありません。
STEP3|Rail Plannerアプリへパスを追加する
購入後、Rail Plannerアプリの「My Pass」からパスを追加します。購入確認メールの情報を使うため、メールを確認できる状態にしておきます。
この時点では、アプリ内にパスが見えるようになっただけです。追加しただけで最初の列車に乗れるわけではありません。
STEP4|Tripを作成してパスと接続する
「Trip」は、利用する列車をまとめる旅程です。作成したTripをパスへ接続し、乗りたい列車を保存していきます。
STEP5|最初の乗車前にパスを有効化する
利用開始日と、旅行時に携帯するパスポートなどの本人確認書類の番号を入力します。最初の列車へ乗る前に有効化が必要で、有効化には通信も必要です。開始日は慎重に確認してください。
STEP6|列車を探し、座席予約が必要か確認する
Plannerで乗りたい列車を検索し、候補をMy Tripへ保存します。その列車がパスの対象か、座席予約が必要かも確認します。
My Tripへの保存と座席予約は別の操作です。予約必須の列車なら、案内に従って別途予約します。私が利用した列車にも追加料金が必要なものがありましたが、どの区間だったかは記憶が曖昧なので、ここでは区間名を挙げません。
【画像⑥:IMG_1007.webpを挿入】

2026年9月のRail Planner検索画面。入力区間は操作例で、私が2024年に乗った便を示しません。画面内のセールも撮影時点の表示です。
STEP7|乗る列車をパスへ追加する
乗車前に、My Tripに保存した該当列車をパスへ追加します。フレキシ型では、その日を旅行日として使う操作にも関わります。保存したままでパスへ追加していない列車は、当日のチケットに載りません。
STEP8|当日のチケットを表示する
「My Pass」から該当日の「Show ticket」を開きます。表示されたバーコードと登録列車を、検札時に確認できるようにします。必要な列車では座席予約の証明も用意します。
私のように「QRコードが見つからない」と迷ったら、パスの有効化、列車のパスへの追加、My Passのチケット表示を順に確認してみてください。公式案内上はチケットのコードを「バーコード」と表記しています。
私が実際に鉄道で回ったルート
2024年2月の卒業旅行では、次の順に移動しました。
パリ → フランクフルト → ミュンヘン → チューリヒ → ミラノ → リヨン → バルセロナ

2024年に使ったRail Plannerの「My Trip」の地図。氏名は隠しています。アプリ上の旅程表示であり、実際の線路や乗換経路を厳密に示す地図ではありません。
都市間の移動にパスを使いました。チューリヒは宿泊地ではなく、観光のために約4時間立ち寄った経由地です。
今回の旅の組み方や荷物は「ヨーロッパ2週間周遊」の記事に、最初の滞在都市については「パリ3泊」の記事にまとめています。
使って良かったのは、移動をまとめて準備できたこと
私にとって一番大きかったのは、「最安だったこと」ではなく、複数都市の移動手段を出発前にまとめて用意できた安心感です。現地で都市ごとに切符の買い方から調べ直す負担を減らせました。もちろん、座席予約が必要な列車については別途確認が必要です。
私が乗った範囲では座席が広く、長距離でも比較的快適でした。荷物を置く場所や車内トイレもあり、移動中に体力を回復できました。早朝の列車を使うことが多く、私たちが乗った便はあまり混んでいませんでしたが、これは時期や列車によって変わります。
大きな窓から都市間の景色を眺める時間も好きでした。国によって駅員さんの制服が違い、どれもかっこよく見えたのも、小さな旅の楽しみです。
操作と現地での対応は、少し大変だった
購入後に迷ったのは、パスをアプリへ追加してからチケットを出すまでの関係です。今なら「追加→Trip接続→有効化→列車をパスへ登録→チケット表示」と整理できますが、当時はそれぞれの意味をつかむのに時間がかかりました。
アプリの英語表示は翻訳しながら操作しました。操作性そのものは悪くないと感じた一方、時刻変更などで窓口の駅員さんと話すときは、英語でのやり取りが少し大変でした。ホームはアプリで確認できることもありましたが、駅員さんに「何番線ですか?」と聞いた方が早いこともありました。
別の区間では、リヨンから出る列車が遅れ、1本後の列車へ予約を変更しました。私の場合は追加料金がかかりませんでした。ただし、変更の可否や料金は条件によって異なります。
ミュンヘンからチューリヒへ向かう途中、雪崩で列車が止まった
この旅で忘れられないのは、予定していなかった移動です。ミュンヘンからチューリヒへ向かう途中、線路周辺で雪崩が発生し、列車がそのまま進めなくなりました。
途中の雪山に囲まれた駅で乗客が次々と降りていきます。最初のアナウンスはドイツ語だったと思うのですが、内容はまったく分かりません。友人と2人、状況をつかめないまま車内にぼーっと座っていました。
駅員さんが声をかけ、英語で案内してくれたので、私たちも代替バスに乗れました。雪崩の区間を越えた先で、再び列車へ。私の場合、追加料金はありませんでした。これを災害時の代替輸送が常に無料という意味にはできません。
突然の出来事でしたが、海外の雪山をバスで移動し、雪と線路の景色を見た時間は、振り返ると「まるで異世界」のような記憶です。予定どおりに進まなかったことまで、旅の思い出になりました。
一番印象に残ったのは、チューリヒからミラノへの移動
車窓の景色で特に覚えているのは、チューリヒからミラノへ向かう区間です。大きな窓越しにスイスの自然が見え、進むにつれて風景が変わっていきました。ミラノへ近づくころには、私には中世の世界に入ったように感じられる街並みへ。その「景色のグラデーション」が印象的でした。
複数の都市を回るために乗った列車でしたが、私には国が変わっていく途中まで旅になる感覚が新鮮でした。目的地へ着く前の時間そのものが、今も記憶に残っています。
どんな旅ならパスを検討したいか
私のように複数都市を鉄道で回り、出発前に移動の軸を用意したい人には、相性が良いと感じました。車窓を眺め、移動時間も楽しみたい人にも合いそうです。
一方で、パスを買うだけで準備が終わるわけではありません。予約必須列車の空席と追加料金、アプリの設定、通信手段を確認する必要があります。個別切符や飛行機との費用の優劣は、私の経験だけでは決められません。自分の旅程で比較して選ぶのがよいと思います。
まとめ|移動そのものが卒業旅行の思い出になった
2024年の私には、複数国の鉄道移動をまとめて準備できたことが心強く感じられました。初めて使うなら、購入後の「パス追加」「有効化」「列車の登録」「チケット表示」と、必要な座席予約を分けて確認すると分かりやすくなります。
雪崩による代替バス移動も、チューリヒからミラノへの車窓も、目的地に着く前の時間でした。ユーレイルパスは便利な移動手段でしたが、私にとってはヨーロッパを鉄道で移動する旅そのものが、卒業旅行の大切な思い出です。
※この記事は、私が2024年2月にEurail Global Passを使った体験と、2026年9月29日時点の公式案内を分けて書いています。現在の購入画面ではInterrail Global Passと表示されます。価格やアプリの操作は、旅行前に公式サイトで再確認してください。

