同期4人でカタンを遊び続け、気づけば50戦近くになりました。
月に1〜2回、土日のどちらかに集まったり、金曜日の夜から同期の家に1泊したりして遊んでいます。
遊んでいるのは、基本となるスタンダード版です。
同じ4人で同じゲームを繰り返していますが、今も遊ぶたびに新しい発見があり、またやりたいと思えます。
あらためて考えると、不思議です。
なぜカタンは、何度遊んでも同じゲームにならないのでしょうか。
その理由が気になり、カタンを作ったクラウス・トイバーの経歴や、ゲームが誕生するまでの歴史を調べてみました。
すると、現在のカタンは、最初から今の形で生まれたわけではないことが分かりました。
仕事をしながら始めたゲーム制作、歴史への興味、家族とのテストプレイ、複雑な仕組みの整理。
カタンの歴史を知ることで、私たちが50戦近く遊んでも再び盤を囲みたくなる理由が、少し見えてきた気がします。
同期4人で、気づけば50戦近く遊んでいた
私たちは同期4人で、月に1〜2回ほどカタンを遊んでいます。
集まるのは、土日のどちらかか、金曜日の夜です。
金曜日に集まるときは、同期の家に1泊して遊んでいます。
そうして繰り返しているうちに、プレイ回数は50戦近くになりました。
現在遊んでいるのは、カタンの基本となるスタンダード版です。
カタンにはさまざまな拡張版がありますが、スタンダード版だけでも、遊ぶたびに新しい発見があります。
もちろん、「私たちが50戦近く遊んだから、誰にでも合う」と言うつもりはありません。
それでも、月に1〜2回集まり、同じゲームを繰り返し選んでいることは、カタンの特徴を考えるうえで一つの実体験になると思います。
カタンはどのようなゲームなのか
カタンは、資源を集め、交換しながら道路や開拓地、都市を作り、島を発展させていくボードゲームです。
プレイヤーはサイコロの結果に応じて、木材、レンガ、羊毛、鉱石、穀物といった資源を受け取ります。
必要な資源が足りない場合は、ほかのプレイヤーと交換することもできます。
集めた資源で道路や開拓地を作り、最初に10点へ到達した人が勝者です。
細かなルールや戦術を抜きにすると、基本的な流れはそれほど複雑ではありません。
一方で、盤面の状態、サイコロの結果、手に入る資源、ほかのプレイヤーとの交換によって、毎回異なる状況が生まれます。
カタンを作ったのは、歯科技工士として働いていたクラウス・トイバー
カタンの作者は、ドイツのゲームデザイナーであるクラウス・トイバーです。
CATAN公式によると、トイバーは家族の事情から父親の歯科技工所で働き、負担の大きい仕事の日常とのバランスを取るため、1980年代初頭からゲーム制作を始めました。
トイバーは後年のインタビューで、ゲーム制作を、仕事上の問題から離れて自分自身の世界を作るための時間として振り返っています。
私自身も会社員として働きながら、休日には同期とカタンを遊んでいます。
ゲームを作った人と遊んでいる側では立場が違いますが、仕事とは別に、自分が夢中になれる時間を持つという点には重なる部分があります。
現在は世界中で知られているカタンも、仕事を持つ一人の人が、仕事とは別の時間にゲームを作るところから始まっていました。
ヴァイキングの歴史から生まれた「未知の島を開拓する」体験
カタンの構想が始まったのは1991年です。
トイバーはヴァイキングの暮らしに関する歴史を読み、アイスランドや大航海・開拓の時代に関心を持ったと、本人へのインタビューで語られています。
まだ知られていない島へ到着し、そこに生活の基盤を作っていく。
その体験をゲームとして表現しようとしたことが、カタンにつながりました。
現在のカタンで行うことも、この発想とつながっています。
- 島から資源を得る
- 道路を延ばす
- 新しい開拓地を作る
- 開拓地を都市へ発展させる
ルール上の行動が、単なる得点計算ではなく、「島を開拓している」という一つの世界にまとまっています。
歴史を調べてからあらためて見ると、道路や開拓地を置く行動にも、ゲームが生まれた背景が残っていることが分かります。
約4年間の試作で、複雑なゲームを整理した
カタンは、1991年の着想から約4年間かけて作られました。
トイバーは妻や子どもたちと週末にテストを重ね、うまくいかなければ試作品を調整する工程を繰り返していたとされています。
初期のゲームには、現在よりも複雑な仕組みが含まれていました。
そこから要素を整理し、ゲームの中心となる部分へ絞り込んでいきます。
さらに、盤面を正方形ではなく六角形のタイルで構成したことも、開発上の転機になりました。
現在のカタンは、思いついた要素を次々に足した結果ではありません。
家族とのテストを重ねながら、必要な要素を見極め、遊びの中心を残した結果として完成したゲームでした。
なぜカタンは毎回同じゲームにならないのか
カタンが繰り返し遊べる理由を、一つだけに決めることはできません。
ただ、歴史と現在のゲーム構造を調べることで、その理由になっていそうな要素は見えてきます。
六角形タイルを組み替えると盤面が変わる
カタンの島は、19枚の六角形の地形タイルを組み合わせて作ります。
タイルや数字の配置を変えることで、同じスタンダード版でも盤面を変えられます。
Spiel des Jahres公式も、タイルをランダムに組み合わせることで毎回新しい盤面となり、そのたびに異なる進め方が必要になると説明しています。
盤面の条件が変われば、前回とまったく同じように進めることはできません。
これだけが私たちが50戦近く遊べた理由とは断定できませんが、「遊ぶたびに新しい発見がある」と感じている理由の一部にはなっていると思います。
戦略だけでも、運だけでも決まらない
カタンでは、自分で考えて道路や開拓地を作る一方、資源が手に入るかどうかにはサイコロの結果も関わります。
考えたとおりに進むこともあれば、前提が変わって別の方法を考える必要が出てくることもあります。
決まった手順を繰り返すだけではなく、その場の状況に合わせて考え直す余地があります。
ほかのプレイヤーとの交換で状況が動く
自分だけでは必要な資源をそろえられない場合、ほかのプレイヤーとの交換が選択肢になります。
盤面やサイコロだけでなく、一緒に遊ぶ人の判断もゲームに加わります。
可変マップ、運、戦略、交換。
複数の要素が毎回異なる形で重なるため、同じルールで遊んでも、同じ展開にはなりにくいのだと考えられます。
1995年の発売から、世界で遊ばれるゲームへ
『Die Siedler von Catan(カタンの開拓者たち)』は、1995年にドイツで発売されました。
同年には、ドイツのゲーム賞であるSpiel des Jahresを受賞しています。
発売から30年後の2025年には、第6版が発表されました。
CATAN公式によると、1995年から2025年第1四半期までに、世界で4,500万個を超えるCATANゲームが販売され、40以上の言語で展開されています。
一つの国で一時的に人気になっただけでなく、30年以上にわたって異なる国や世代へ広がってきたゲームです。
歴史を知ると、50戦近く遊んできた理由が少し見えてくる
1991年、歯科技工士として働いていたクラウス・トイバーが、ヴァイキングの歴史から未知の島を開拓するゲームを考え始めました。
家族とのテストを約4年間重ね、複雑だった要素を整理し、六角形のタイルで島を作る現在の形へ近づけていきました。
それから30年以上が経ち、現在は私たち同期4人も、そのスタンダード版を50戦近く遊んでいます。
もちろん、歴史を知っただけで、私たちが何度も遊んできた理由をすべて説明できるわけではありません。
それでも、毎回変わる盤面や、状況に合わせて考え直せる余地が、長い試作の中で残されたゲームの中心部分だと知ると、繰り返し遊べる理由の一部が見えてきます。
天気に関係なく、初期費用だけで繰り返し遊べる
私たちが休日の遊びとしてカタンを選んでいる理由は、最初にゲームを用意すれば、天気に関係なく何度でも遊べることです。
外出する趣味の場合、天候によって予定を変えたり、遊ぶたびに費用がかかったりすることがあります。
一方、カタンは同期の家に集まれば、雨の日でも夜でも遊べます。
スタンダード版で遊ぶ範囲では、ゲームを用意したあとの追加料金も必要ありません。
もちろん、飲食代や移動費などは別にかかりますが、ゲームそのものは初期費用だけで繰り返し楽しめます。
何度遊んでも毎回同じ展開にならず、今も面白いと感じられることが、私たちがカタンを選び続けている理由です。
現在のスタンダード版は5,000円前後
2026年9月時点で、現行の「カタン スタンダード版」のメーカー希望小売価格は4,500円(税抜)です。
税込では4,950円となるため、現在は「3,000円程度」というより、5,000円前後のボードゲームです。
これは私が購入したときの価格ではなく、2026年4月に発売されたリニューアル版の公式価格です。
安いと感じるかは人によって異なります。
ただ、一度遊んで終わるものではなく、同じメンバーで何度も盤を囲める趣味を探している人にとっては、検討しやすい選択肢の一つだと思います。
現行のスタンダード版は3~4人用で、公式のプレイ時間は約60分です。
そのため、次のような人には向いています。
- 休日に友人や家族と集まって遊びたい人
- 一度きりではなく、繰り返し遊べる趣味を探している人
- 運だけでなく、自分で考えるゲームも楽しみたい人
- 画面から離れて、同じテーブルを囲む時間を作りたい人
一方で、3~4人で集まる機会を作りにくい人や、短時間で終わるゲームを探している人には、スタンダード版が合わない場合もあります。
カタンには遊びの幅を広げる拡張版もありますが、まずは基本となるスタンダード版だけでもゲームの中心部分を楽しめます。
拡張版については、別の記事であらためて整理したいと思います。
まとめ
私たちは同期4人で月に1〜2回集まり、カタンを50戦近く遊んできました。
土日のどちらかに集まることもあれば、金曜日の夜から同期の家に泊まって遊ぶこともあります。
それでも、今もまたやりたいと思えます。
その理由を知りたくて歴史を調べると、カタンは歯科技工士として働いていたクラウス・トイバーが、仕事とは別の時間に作り始めたゲームだと分かりました。
ヴァイキングの歴史から着想を得て、家族とのテストを約4年間重ね、複雑だった仕組みを整理して完成したゲームです。
六角形タイルで変化する盤面、サイコロによる運、資源交換、状況に応じて考え直せる戦略性。
どれか一つではなく、これらが重なることで、毎回異なるゲームが生まれます。
さらに、最初にゲームを用意すれば、天気に関係なく繰り返し遊べます。
歴史を知ったことで、私たちがカタンを選び続けている理由の一部が、少し見えた気がします。
休日に友人と集まり、何度も楽しめる趣味を探しているなら、カタンのスタンダード版を選択肢に入れてみるのも面白いと思います。
※歴史・商品情報・価格は2026年9月16日時点で確認しています。商品の価格や仕様は変更される場合があります。
参考資料:
CATAN公式「About Us」
CATAN公式「CATAN」
Spiel des Jahres公式「Die Siedler von Catan」
The New Yorker「The Man Who Built Catan」
WIRED「Monopoly Killer: Perfect German Board Game Redefines Genre」
株式会社ジーピー「カタン スタンダード版」

