『トイ・ストーリー5』を観ていて、人間とおもちゃの関係について考えていました。
おもちゃは、自分ではできないことをしてくれる存在ではありません。
それでも、人の想像力を広げたり、一緒に遊ぶ時間をつくったり、子どもの頃の記憶と結びついたりします。
そんなことを考えているうちに、ふと自分たち大人とスマートフォンやパソコンなどのデジタルデバイスとの関係にも、似た部分があるのではないかと思いました。
今の生活では、スマートフォンやパソコンを使うのが当たり前です。
便利だから使っている。
それは間違いありません。
ただ、「便利な道具」とだけ考えるよりも、自分自身の何かを外側に広げる道具、つまり「拡張」として考えてみると、少し違った見え方ができるのではないかと思いました。
今回は、『トイ・ストーリー5』をきっかけに考えた、人間とデジタルデバイスの関係について書いてみます。
人間は昔から道具でできることを広げてきた
考えてみれば、人間は昔から道具を使って、自分にできることを広げてきました。
筆記具があれば、頭の中にあることを文字として残せます。
眼鏡があれば、目だけでは見えにくかったものが見えます。
カメラがあれば、その瞬間を記録できます。
電卓があれば、複雑な計算を短い時間で処理できます。
どれも、人間が持っている能力を完全に別のものへ変えるというより、もともとある能力を補助して、できることの範囲を広げる道具だと思います。
そう考えると、スマートフォンやパソコンも、その延長線上にあるのかもしれません。
デジタルデバイスは、自分の何を拡張しているのか
スマートフォンやパソコンにはたくさんの機能があります。
でも、機能を一つずつ見ていくより、「自分の何を広げているのか」と考えるほうが分かりやすい気がします。
| 広げているもの | 例えば |
|---|---|
| 記憶・記録 | メモ、カレンダー、写真、保存した情報 |
| 情報へのアクセス | 検索、地図、必要な情報を調べること |
| 計算・処理 | 計算、表計算、情報の整理 |
| コミュニケーション | メッセージ、通話、離れた人とのやり取り |
| 創作・表現 | 写真、文章、動画、デジタルツールを使った創作 |
こうして見ると、デジタルデバイスは単に「いろいろなことができる機械」というだけではありません。
自分の記憶を補助したり、知りたいことにすぐアクセスできるようにしたり、人との距離を縮めたり、表現の幅を広げたりしています。
まるで、自分の能力の一部を外側に広げているようにも見えます。
だからこそ、僕はデジタルデバイスを「便利な道具」だけではなく、人間の能力を拡張する道具として考えてみたいと思いました。
「便利」ではなく「拡張」と考えてみる
「スマートフォンは便利です」と言われても、今ではあまり新しい発見はありません。
便利だから使う。
それだけでももちろんいいと思います。
ただ、「便利」という言葉だけで考えると、何のために使っているのかが曖昧になることもあります。
そこで、
これは、自分の何を広げるための道具なのだろう?
と考えてみる。
例えば、検索機能なら知識そのものを増やすというより、「知りたいことにアクセスする力」を広げています。
カメラなら、「目の前の時間を記録する力」を広げています。
文章を書くためのツールなら、「考えを形にして人に伝える力」を広げています。
同じスマートフォンでも、何をするために使うかによって、自分との関係は変わります。
何となく画面を見続けることもできます。
一方で、旅行先を調べたり、誰かとの予定をつくったり、写真を残したり、自分の考えを文章にしたりすることもできます。
道具そのものが目的なのではなく、その道具によって何を広げたいのか。
「便利」より「拡張」という言葉で考えると、そんな問いが出てくる気がします。
デジタルは、実際の時間を置き換えるものなのか
僕自身、旅行に行ったり、美味しいものを食べたり、友達と話して笑ったり、サウナでゆっくり過ごしたりする時間が好きです。
そういう時間は、画面の中だけでは完結しません。
実際にその場所へ行って、その場の空気を感じて、誰かと話して、自分自身が経験する。
それはやはり大切な時間だと思います。
ただ、だからといってデジタルと実際の経験が対立するわけでもありません。
旅行に行く前には情報を調べます。
誰かと予定を合わせるためにメッセージを使います。
出かけた先では写真を撮ることもあります。
そして、こうしてブログを書くことも、デジタルの道具があるからできることです。
デジタルデバイスは、実際の時間をすべて置き換えるものというより、自分が経験したいことや、誰かと過ごしたい時間を支えることもできる道具なのだと思います。
大切なのは、画面の外にある時間を否定することでも、デジタルを遠ざけることでもありません。
その便利さを使って、自分は何をしたいのか。
そこを考えることなのかもしれません。
何を道具に任せ、何を自分で考えるのか
道具ができることは、これからも増えていくと思います。
記録すること。
計算すること。
情報を整理すること。
人とつながること。
何かをつくること。
以前なら自分だけでは難しかったことも、道具を使えばできる場面が増えています。
だからこそ、何を道具に任せるのかを考えることも大切になるのだと思います。
便利な道具を使うこと自体が目的ではありません。
その便利さを使って、何をしたいのか。
何を広げたいのか。
そして、何を自分自身で考えたいのか。
すべてを自分でやる必要もなければ、できることをすべて道具に任せる必要もないと思います。
『トイ・ストーリー5』をきっかけに考えたのは、そんな人間と道具の距離感でした。
デジタルデバイスは悪いものではありません。
むしろ、自分の能力や可能性を広げてくれる存在です。
だからこそ、ただ「便利だから使う」で終わらせず、
これは自分の何を拡張しているのだろう?
と、ときどき考えてみる。
そして、
何を道具に任せ、何を自分で考えるのか。
その答えは人によって違うと思います。
私自身も、これからデジタルデバイスを使う中で、そのことを考えていきたいと思います。
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